006 作詞は4行

前項で、作詞の全体構成を、導入・展開・主題の3つのパートに分けて説明しました。ここでは、それぞれの分量について掘り下げて考えてみたいと思います。キーワードならぬ、キーナンバーは「4」です。

多くの場合、作詞はひとつのパートが4行でできています。ふだんは気づかずに使いこなしていると思いますが、このことは意外に重要な意味を持つことがあるので、改めて認識しておきたいところです。

なぜ4行なのか。それは、多くの場合、ひとつのパートが8小節もしくは16小節だからです。つまり、4の倍数ですね。4/4拍子や6/8拍子が現在の主流ですが、この拍で楽曲を構成すると、どうしてもひとつのパートの小節の数が決まってくるわけです。

課題曲『世界に一つだけの花』も例外ではありません。Aメロ16小節、Bメロ8小節、Cメロ8小節です。Aメロの16小節は、ほぼ同じメロディのリフレイン(繰り返し)なので、8小節のAメロが2つくっついていると考えてもいいと思います。なので、Aメロの前半を例にとって考えてみましょう。

花屋の店先に並んだ
いろんな花を見ていた
ひとそれぞれ好みはあるけど
どれもみんなきれいだね

この4行について、何かわかることはないかな?ヨシオくん。

「えっと…2行でひとつのまとまりになっている気がします」

そのとおり。このまとまりを「文節」といいます。中学校の国語で習ったはず。これは、。や!や?がつくまでのまとまりのことですね。このAメロの前半は、4行ですが、2文節です。2行で1文というのがふたつあるわけです。ひとつのパートは4行でできている、と先ほど指摘しました。その4行は、今後は2-2に分けることもできるのです。

そう考えると、なんだか作詞ができそうな気がしてきませんか?ひとつの作品をいきなり最初から最後まで仕上げるのは、なかなかできることではありません。けれど、作品に関係する4行詩をひとつ書いてみることは、できるかも知れません。それでも難しいなら、4行を2行×2に分割してみればいい、というわけです。

1パートは4行。それをいくつか分割することも可。そのことを知っておくだけで、作詞のハードルはぐんと下がるのではないでしょうか。