006 ドラムレコーディングのバックトラック

ドラムレコーディングのとき、意外に忘れられがちなのが、レコーディング中に合わせる音源についてです。クリックだけならDTMから流せばいいんですが、バンドの楽曲を聴きながら叩きたい、という場合は少し準備が必要です。

あまりオススメできない(けれどよくいる)のが、リハーサルで一発録りした音源を聴きながら叩くことです。というのも、全体プレイだと、必ずどこかしらでテンポがブレているからです。ブレたテンポに合わせて叩くと、当然ながらその音源のテンポもブレます。というより、そもそもDTMの小節ラインに合わないので、のちのちの他パートのレコーディングやミックスダウンに大きく影響してしまいます。

なので、理想的なのは、バンドの楽曲の主要部分(たとえばメロディとベースラインだけ)をMIDIデータ化してきちんとクオンタイズをかけ、その上でDTMから流すことです。こうすることで、DTMの小節ラインにも揃うし、クリックと同時に流すこともできます。メロディラインやベースラインの音色も現場で自由に変更できるため、実際プレイしながらいちばん聴きとりやすいものを選ぶことも可能です。

とはいえ、あまり大きくしすぎると、ヘッドフォンから漏れた音をスネアに立てたマイクが拾ってしまう、なんていうトラブルにつながります。プレイ中はあまり気にならないでしょうが、キメや休符の多い(手数の少ない)フレーズだと、漏れたクリック音がバッチリ聴こえることもあります。このあたりは現場で試行錯誤するしかないんですが、覚えておいていただけると役に立つかもしれません。

機材を持ち込んだDrレコーディングの様子。新宿ミュージアムにて。
このスタジオでは壁に吸音材が貼ってあり、レコーディングにも最適。